独白 愉快な“病人”たち

作家の篠田節子さん ブラジャーのシミで乳がんが発覚して…

篠田節子さん(C)日刊ゲンダイ

 3カ月に1度、検診に行って、右胸の経過観察とともに左胸やほかの臓器への転移がないか診てもらっています。寒さや体調によっては患部にシクシク痛みが出ますが、特別心配はしていません。

 実は私の胸にも入っている人工乳腺バッグに、その後リコールがかかりました。不具合があると回収を呼び掛けるアレです。何でもリンパ腫を起こす危険性があり、海外で死者が出たとか。とはいえ確率的には極めて小さいですし、もう胸に入ってしまっているものをぱかっと出して返品というわけにもいかないし。用心深く経過を診ているので大丈夫でしょう。

 食生活で努力しているのは、赤身の肉を食べること。肉は苦手なのですが、ある日、朝から撮影で疲労困憊していた折、たまたま牛赤身肉をごちそうになって、1時間後、スーッと疲れが抜けていくのが分かってビックリしたんです。元気な高齢者は肉好きだとも聞きますし、「牛肉の赤身はすごい」と身をもって体験したので、つらいけれど無理して食べるようにしています。

4 / 5 ページ

関連記事