独白 愉快な“病人”たち

気付いたら管を何本もつながれ…国府弘子さん語る急性心筋梗塞

国府弘子さん(C)日刊ゲンダイ

 あの日のコンサートは幸いにも、私のほかに名だたる方々がたくさん出演されるものだったので、「チケット払い戻し」といった最悪の事態は免れましたが、多くの方にご心配とご迷惑をおかけしてしまい、プロとして本当に反省しています。

 還暦で激痛を一度味わったことは、いろんなことに「感謝」するきっかけをくれました。倒れる前に新作アルバム「ピアノ・パーティ」の録音が済んでいたこともラッキー。生きてリリースできることもみなさまのおかげです。 (聞き手=松永詠美子)

▽こくぶ・ひろこ 1959年、東京都生まれ。国立音楽大学ピアノ科在学中にジャズに目覚め、卒業後に単身渡米。帰国後の87年にプロ契約。作曲も手掛け、多くの作品をリリースしている。王道のジャズからクラシック、ロックまでジャンルを超えたアプローチで、ソロはもちろん自らが率いるトリオでも精力的にコンサート活動を行っている。2月19日には5年ぶり24作目となるアルバム「ピアノ・パーティ」がリリースされる。HP<http://kokubuhiroko.net

5 / 5 ページ

関連記事