独白 愉快な“病人”たち

日本海を眺めながら死も考えた…早川史哉さん白血病を語る

早川史哉さん(C)日刊ゲンダイ

 18年11月、凍結されていたプロ契約を解除してもらったことがきっかけで心に火がつきました。そこからの道のりも簡単ではありませんでしたが、19年8月に公式戦のベンチに入ることができ、10月にはスタメン出場。最終的に、昨季は8試合に出場することができました。

 今振り返ると、早いペースで戻ってこられたと思います。白血病と一口に言っても、治療も経過も人それぞれ。同じ病気の方には、自分のペースで目標に向かってほしいと思います。

 病気になって本当に多くの方に支えられ、励まされました。ありがたさと同時にコミュニケーションの大切さにも気付き、周りの人の思いを深く考えるようにもなりました。人として成長し、視野が広がったなと思っています。

(聞き手=中野裕子)

▽はやかわ・ふみや 1994年、新潟市生まれ。小学1年からサッカーを始め、中学1年でアルビレックスジュニアユース(現U―15)入り。11年の「U―17ワールドカップ」で3得点をマークしてベスト8進出に貢献した。16年に当時J1「アルビレックス新潟」に加入し、開幕戦先発出場を果たしたが、直後に急性リンパ性白血病の診断を受けた。18年7月に復帰し、19年は公式戦8試合に出場。

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