病気を近づけない体のメンテナンス

肝臓<上>水と交互に飲み1週間に2日の休肝日を設けたい

写真はイメージ

 その人たちにとっては先の適量も肝臓への負担が2~4倍高くなる。最も危ないのは酒に弱かった人が鍛えられて強くなったケースで、よりアルコール性肝機能障害になりやすいという。とはいっても毎日飲む酒好きな人が、いきなり適量に減酒するのは難しい。

「それは到底無理なので、まずは今、一日に飲んでいるお酒の量を半分に減らすことを目標にするのがいいでしょう。そして、徐々に適量に近づけていく努力をする。また、肝臓は非常に再生能力が優れているので、『休肝日』を設けることはとても有効です。まったく飲まない日を、1週間のうちに2日は設けるのが理想です」

 酒を飲むときは、高カロリーや塩分の多いつまみは控え、肝細胞の修復に役立つ良質なタンパク質(枝豆や冷ややっこなど)やビタミン、ミネラル、食物繊維を多く含んだ食品を意識して取るといい。また、アルコール度数の高い酒は水などで薄めたり、水と交互に飲むようにすれば肝臓への負担を減らせる。

 肝臓のアルコール処理能力は1時間に体重1キロ当たり約0・1グラム程度とされている。体重60キロの人なら、日本酒1合が分解されるまで約3時間かかる。飲み過ぎて肝臓に負担をかけないように、酒の処理能力も時間も覚えておこう。

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