ドクター牧田 最強の食事術

口当たりの良さは甘い添加物 「飲みやすいお酢」にはご用心

口当たりの良さの正体は…(C)日刊ゲンダイ

 本当は食べづらい、飲みづらいのに健康のために我慢して毎日取っている。そんな人も多いことでしょう。そもそも健康に良いとされるものの多くはおいしくありません。某健康食品会社はそれを逆手に取り、「まずい! もう一杯!」というCMを流して「まずい」ことを売り物にしました。暗に“そのぶん健康に良い”ということをアピールしたのです。結果は皆さんご存じの通り、大成功でした。

 しかし、大抵の食品会社は「おいしくない健康食を長く摂取してもらうため、いかにおいしくするか」に知恵を絞っています。結果、「おいしいけれども健康的とはいえなくなる食品」も少なくありません。

 その典型が「飲みやすいお酢」です。本来、酢は、穀物や果実をアルコール発酵させたものです。純米酢、玄米酢、黒酢、バルサミコ酢、ワインビネガー、リンゴ酢などが有名です。酢酸と呼ばれる成分が独特の酸っぱい味をつくるため飲みにくい半面、クエン酸やアミノ酸が豊富なことから疲労回復効果が期待されています。

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牧田善二

牧田善二

AGE牧田クリニック院長、医学博士、糖尿病専門医。1979年、北海道大学医学部卒業。ニューヨークのロックフェラー大学医生化学講座などで糖尿病の合併症の原因とされるAGEを研究。96年から北海道大学医学部講師、2000年から久留米大学医学部教授。03年から糖尿病をはじめとした生活習慣病および肥満治療のための「AGE牧田クリニック」を東京・銀座で開院、延べ20万人以上の患者を診ている。著書に「医者が教える食事術 最強の教科書」(ダイヤモンド社)ほか、多数。

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