セックスが痛い

30年間つらかった…経験者だからわかる性交痛のこと

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 性交痛という痛みは特別です。まず、痛いところは急所。男性もペニスを何かにぶつけた時の痛さは筆舌に尽くしがたいものがあるかと思いますが、女性器の性交痛も同様です。

 次に、セックスの時だけ痛い。年齢問わず、好きな人ができれば鼓動が感じられるほど近くにいたいし、重なりたい。それは自然なことです。好きな相手に痛みを与えられるほど悲しく苦痛なことはありません。

 さらに、妊娠を望んでいる場合には、痛くてできず、深刻な問題に。

 性交痛がつらくて仕方がない人は、男性が思っている以上にいます。そして、なんとか治したいと願っている。しかし、病院に行くハードルは高く、やっと行けてもセックスの時だけの痛みなので、病院ではあまり重要視されず、原因を積極的に探してもらえないケースも少なくない。

 身体的な問題や、病気以外の心理的な問題で性交痛が起こることもあります。私の性交痛の原因は、なんと初体験から30年も経過した後、簡単な日帰り手術で治ることがわかりました。それほど複雑な「病気」なのです。この連載で少しずつひもとき、お伝えしたいと思います。

2 / 2 ページ

小林ひろみ

小林ひろみ

メノポーズカウンセラー。NPO法人更年期と加齢のヘルスケア会員。潤滑ゼリーの輸入販売会社経営の傍ら、更年期に多い性交痛などの相談に乗る。

関連記事