独白 愉快な“病人”たち

グラウンドに立ちたい…鈴木康友さん骨髄異形成症候群との闘い

鈴木康友さん(C)日刊ゲンダイ

 そんな時、東京から妻がやって来て、一緒に出掛けた先の階段で息が切れて途中で上れなくなってしまった。妻があの時いなければ、もしかすると病気を放置して命がなかったかもしれません。彼女が受診を強く勧めてくれたおかげで命拾いしました。

 その2週間後に病院で血液検査を受けたら「ヘモグロビン4・0。よく立ってられますね」と言われて、その場で輸血となりました。極端な貧血状態でした。医師からは「精密検査をしないとわかりませんが、骨髄異形成症候群か、急性白血病か、再生不良性貧血の可能性が高いです」と言われました。

 翌日すぐに東京に帰り、紹介状を書いてもらった大学病院で検査を受けて判明したのが「骨髄異形成症候群」。造血幹細胞の異常によって血液が正常に造られなくなる病気です。治療法はいくつかあるけれど、完治には造血幹細胞移植しかないとのことでした。

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