年末年始から1カ月…痛くない“大人の虫歯”が寿命を縮める

大人の虫歯は自覚症状が乏しい

 正月太りを心配している中高年は、同時に虫歯の心配をした方がいい。肥満の裏で静かに大人の虫歯が進行するからだ。厚労省の調査によると、40歳以上の8割は虫歯があり、4割はそれが原因で歯を失うという。歯は1本失うたびに寿命が数年縮まるともいう。元気で長生きしたければ、今こそ歯のケアに気をつけるべきだ。

 出版社勤務のAさんは秋口から糖質ダイエットを始め、100キロあった体重を90キロ台前半に減らした。これに気を良くしたAさんは年末年始に、「ちょっとくらいいいか」と油断したところ、あれよあれよとリバウンド。お正月明けには元の100キロ近くの体重に戻ってしまった。

 Aさんが急激にリバウンドしたのは、それまで控えてきた糖質を一気に体の中に入れたからだ。寒いからと体を動かさず、エネルギーを消費しなかったことから余ったブドウ糖が中性脂肪となり、体内の脂肪細胞にためこまれたためだ。当然、食事は糖質が増え、それを餌にする口腔内の虫歯菌の活動は活発となる。自由診療歯科医師で「八重洲歯科クリニック」(東京・京橋)の木村陽介院長が言う。

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