年末年始から1カ月…痛くない“大人の虫歯”が寿命を縮める

大人の虫歯は自覚症状が乏しい

 親知らずも大人の虫歯ができやすい場所だ。

 中高年は、「残り少ない歯を、できるだけ残すべき」との思い込みが強く、真っすぐに生えていない親知らずさえも守ろうとする。しかし、抜くべき歯を残したばかりに、かえって親知らずの手前の歯を失うケースが少なくないという。実際、真っすぐ生えない親知らずは歯列を乱し、歯と歯の隙間も多くなる。歯を磨いても磨き残しが多くなりやすい。

 そもそも中高年は虫歯になりやすい要因をたくさん持っている。

「例えば、中高年は持病持ちが多く、糖尿病や高血圧や花粉症などアレルギーの薬を常用している人が少なくありません。こうした人は薬の影響でドライマウスになりやすい。中高年はただでさえ唾液の分泌量が少なくなりがちです。唾液の減少は、虫歯菌を抑える作用や歯を再石灰化して虫歯菌から守る機能を衰えさせるので、虫歯になりやすいのです」

3 / 5 ページ

関連記事