上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」

「脳卒中・循環器病対策基本法」では生活習慣の改善を重視

順天堂大学医学部心臓血管外科の天野篤教授(C)日刊ゲンダイ

 そんな人はまず「ドカ食い」をしないようにしてください。空腹時に一気にたくさん食べると、血糖値が急激に上がります。すると、血糖値を一定に保とうとして膵臓からインスリンがたくさん分泌され、インスリン抵抗性=インスリンが効かない状態ができてしまいます。これが肥満と糖尿病につながるのです。食事は、ゆっくりよく噛んで食べることを意識しましょう。

 これまで運動する習慣がなかった人は、ウオーキングだけでも効果的です。適度な負荷をかけるため、心臓がバクバクしない程度の強度で歩くことが大切です。なかなか時間が取れないという人は、電車に乗るときに「目的地の出口がある改札からいちばん遠いところにある車両」に乗るよう心がけてみてください。出口の改札がいちばん前だったら、いちばん後ろの車両に乗るのです。すると、電車を降りてから車両の長さの分だけホームを歩くことになります。これが適度な距離のウオーキングになります。

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天野篤

天野篤

1955年、埼玉県蓮田市生まれ。日本大学医学部卒業後、亀田総合病院(千葉県鴨川市)や新東京病院(千葉県松戸市)などで数多くの手術症例を重ね、02年に現職に就任。これまでに執刀した手術は6500例を超え、98%以上の成功率を収めている。12年2月、東京大学と順天堂大の合同チームで天皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀した。近著に「天職」(プレジデント社)、「100年を生きる 心臓との付き合い方」(講談社ビーシー)、「若さは心臓から築く 新型コロナ時代の100年人生の迎え方」(講談社ビーシー)がある。

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