からだデータ

30代の平均睡眠時間「6時間未満」は47% 日本人は眠れない

寝足りない…
寝足りない…

 ぐっすり眠りたい――。これは、サラリーマン共通の夢か。厚生労働省の「国民健康・栄養調査」(2018年)によると、ぐっすり眠れない日本人の多さに驚かざるを得ない。

 同調査では性別・年齢別に「1日の平均睡眠時間」(20歳以上)をまとめている。男性では30、40、50代が“眠れぬ世代”。まず30~39歳では、「5時間以上6時間未満」が33・4%、「5時間未満」も13・6%おり、合わせて47%が6時間未満。40~49歳では、同36・6%と9・1%で、合計45・7%。50~59歳でも同35・6%と11・0%で同46・6%。これらが、平均睡眠時間が“6時間未満”のグループで3世代とも他世代より頭ひとつ抜けていた。

 また、女性では、50~59歳世代が、1世代突出した“眠れぬ世代”。男性同様に、「5時間以上6時間未満」が41・7%、「5時間未満」は12・3%もおり、合計54・0%が6時間未満だった。

 厚労省は日本人の睡眠時間が短い理由として、働き方改革でも課題となった「労働時間の長さ」「通勤時間の長さ」を指摘している。なるほど、どちらも日本人サラリーマンの宿命といっていい。

 加えて、近年は「スマホのブルーライト」が睡眠時間減少の一因とする声も増えてきた。寝る直前までSNSのチェックやネット検索をしていると、安らかな入眠の妨げになるらしい。

 100万人以上の睡眠習慣を10年間にわたり追究したアメリカのある調査では、1日当たりの睡眠時間が「6時間未満」のグループは、同「6時間以上8時間未満」のグループと比べて、死亡リスクが12%も高くなったという。同「8時間以上」のグループでは、同様に30%も高かった。

 寝足りないのもマズイが、寝過ぎはもっと危ないということか。

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