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前立腺<下>肥満が男性尿トラブルを助長…対策は4つある

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 海外の有名な研究に、前立腺に炎症があると前立腺が肥大して、頻尿を中心とする下部尿路症状が表れやすくなるという報告がある。前立腺に炎症と肥大を引き起こす要因は何なのか。独協医科大学埼玉医療センター・泌尿器科の岡田弘教授が言う。

■リンクする「メタボ」「うつ」「下部尿路症状」「ED」

「前立腺肥大症の危険因子には、メタボリック症候群(以下、メタボ)があります。生活習慣が悪くなると肥満になりますが、肥満になると『インスリン抵抗性』を引き起こします。すると、食後高血糖になって前立腺に炎症が起こるのです。また、肥満になると血中のテストステロンも低下します。この『テストステロン低下』も前立腺に炎症を引き起こすのです」

 インスリン抵抗性とは、インスリンに対する感受性が低下し、インスリンの作用が十分に働かない状態のことをいう。特に内臓脂肪型肥満では、脂肪細胞から分泌されるアディポカインという物質の種類や量が変化してインスリンの働きを妨げるため、インスリン抵抗性に陥るとされている。

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