手洗いと手指消毒 正しいやり方とタイミングを医師が直伝

グーでエレベーターのスイッチを押して指先の感染を防ぐ(C)日刊ゲンダイ

 東大医学部付属病院放射線科の中川恵一准教授が、アルコール入りの手指消毒剤を外出時も持ち歩くべきというのは、外回り営業からオフィスに戻ったとき、外食で席に着いたときなどに手指をこまめに消毒するためだ。

「トイレの後、ペットや動物に触れた後、鼻をかんだりくしゃみを手で覆ったりした後なども、消毒するのが無難です」(中川氏)

 ウイルスが感染するのは目や鼻、口などの粘膜だ。

「コンタクトレンズの使用者がレンズを交換するときは、必ず手指を消毒することです」(桑島氏)

 粘膜から感染するということは、粘膜と粘膜が触れ合うセックスの前も要注意。浴室で2人で手指をしっかり洗い、アルコール消毒してから、ベッドインするといいだろう。

 洗剤を泡立てたら、手のひらだけでなく、手首までよく洗う。アルコール入り消毒剤は、手指や手のひら、甲などをまんべんなく伸ばすのが効果的だという。

「感染症予防では、マスクも大切ですが、もっと重要なのは手指の消毒です」(桑島氏)

 先人の知恵は、間違っていないのだ。

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