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干しシイタケの嫌な匂いを除き栄養を残す調理法

干しシイタケの揚げ煮(左)と卵とのスープ(C)日刊ゲンダイ
保存食材(1)干しシイタケ

 今月のテーマは保存食材です。

 住んでいる場所や気象条件もあり、だれもが好きなときに好きな食材をいただけるとは限りません。

 それゆえ先人たちは乾燥、塩蔵、缶詰、瓶詰など、さまざまな保存法を編み出してきました。中には保存処理を施したがために、栄養やうま味が豊富になった食材もあります。干しシイタケは、その代表例です。

 そもそもシイタケには動脈硬化予防効果のあるエリタデニン、抗がん作用が期待されるレンチナンが含まれている上、干しシイタケにはカルシウムの吸収率を高めるビタミンD、腸内環境を整える食物繊維が、生シイタケの約9倍、塩分の取り過ぎを調整するカリウムは約12倍も含まれています。干しシイタケはさらに、うま味成分であるグアニル酸も豊富です。

 多くの料理本には、干しシイタケの戻し方が書かれています。水に何時間も漬けておくとか、ぬるま湯なら時短になるとか。しかし、水やぬるま湯で戻してから調理すると、シイタケがドロッとして歯応えがなくなってしまいますし、嫌な臭いが残ります。なにより干しシイタケの持つ豊富なうま味や栄養分が流れ出てしまいます。なので干しシイタケは戻さずに使います。下処理はさっと水をかけて10~15分おくだけ。その方が歯応えも残りますし、嫌な臭いもしません。

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