人気ドクターが指摘 「目」の問題解消がボケ対策に役立つ

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「目からの情報は膨大です。目に問題があって見え方が悪くなると、その膨大な情報がシャットアウトされるので、認知機能が衰えて、認知症を引き起こしてしまう。ただし、目が見えにくいから認知症のような症状がある、または、目が見えにくいから認知症を発症しているかどうかは、判別しづらい。だから、認知症発症前には眼科を受診し、病気があれば治療を受ける、認知症発症後は目の検査を定期的に受けることが大切です」

 高齢者の目の3大病気が、白内障、緑内障、加齢黄斑変性だ。いずれも治療法があるので、冒頭のサバ缶、イワシ缶より、ある意味、確実な認知症予防といえるだろう。

「80歳以上では99%が白内障ですが、白内障の人が手術でよく見えるようになると、60%の人で認知機能の改善があったことが分かっています」

 白内障は「ものがかすんで見える」「明るいところがまぶしい」、緑内障は「視野が欠ける」、加齢黄斑変性は「見たいところが見えない」が典型的な症状。

 緑内障と加齢黄斑変性は、治療が遅れれば失明する可能性がある。速やかな対応が必要だ。

 片方の目に発症している場合、もう片方の目で視力を補っていることもあるので、時々片方ずつ、見え方のチェックを。

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