独白 愉快な“病人”たち

歌手・門倉有希さん「乳がん」宣告の動揺と闘病と公表と

門倉有希さん(C)日刊ゲンダイ

■退院後すぐに故郷で凱旋コンサート

「乳がん」と聞いたときは気が動転し、とても受け止められませんでした。しかも、ICUから移ったのが認知症の患者さんがいる病棟だったので、「私、認知症なの? 精神的に障害があるの?」と軽くパニックになってしまったんです。

 ベッドの空きがそこしかなかっただけで、数日後に腫瘍内科の個室に移ったんですけど、先生方には「こんな病院、嫌だ!」と暴言を吐いてしまいました。あとからすごく反省して謝りましたけど……。

 幸い私のがんはタチが悪くなかったようで、使える抗がん剤の種類が多いと聞きました。治療は初めに放射線でがんを小さくしてから抗がん剤で叩くという手順です。2月5日に入院して、2月末には退院しました。

 退院後は仕事と並行しての治療となり、放射線は3月半ばまで、抗がん剤は1クール1カ月のペースで現在10クール目。これからの治療は次のCT検査の結果で決まるという状況です。

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