病気を近づけない体のメンテナンス

首・肩<上>肩こりには肩甲骨はがし体操が効く

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

“たかが肩こり”と放置してはいけない。慢性化すると「頭痛」「眼精疲労」 「冷え性」「めまい」「不眠」などの自律神経症状を引き起こす。さらに重症化すると「抑うつ(うつ病)」の原因にもなるので注意が必要だ。しかし、これらの症状と肩こりの関係が結びつかず、不定愁訴として悩んでいる人は多いという。

 肩こりがひどくなってきたら、多くの人はマッサージや指圧に頼るだろう。しかし、「いくら強く揉んでもらっても良くならない」というところに落とし穴がある。確かに強く揉むと一時的に血流が良くなり、緊満感が解放されるので楽になる。そのため「痛いけど気持ちいい」と“思いっきり揉んでくれる系”のマッサージを好む人が少なくない。それが間違いだ。実は、肩こりで「強く押す、揉む、叩く」はタブーという。

「肩こりは、そもそも筋肉がダメージを受けた状態なので、その上に強い刺激を与えるとさらに筋肉が傷ついてしまいます。強く揉むことで逆に筋肉がダメージを受けるのが『揉み返し』です。傷ついた筋肉は修復再生されますが、そのときは以前より硬い筋肉になり、線維化という組織の変性が起こります。こうなると筋肉はますます硬くこわばって、血行不良の悪循環でさらに肩こりを悪化させてしまうのです」

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