みのもんた引退決意…年を取ると会話かみ合わなくなるナゼ

みのもんた氏(C)日刊ゲンダイ

 衰えるのは体だけじゃない。脳の老化は記憶だけでなく、体の動きのズレにも関係する。そのズレが会話のテンポを妨げた可能性もある。

 例えば、久しぶりに体を動かしたとき、「昔はもっと動けた」と感じた経験がある人は多いはずだ。その理由は筋力や体力の低下はもちろんだが、脳の老化で体を動かす信号の伝達速度や強度、筋肉と神経の接続機能などが低下するからだ。

 そのうえ、「運動記憶」まで失われたことで、若い頃と同じように脳から「速く動け」という信号が出ていても、以前と同じように動けない。その結果、「昔はもっと速く動けたのに」と感じる。同じことが会話にも表れたとしても不思議はない。

 さらに、みの氏の場合は妻に先立たれたことも影響しているかもしれない。ある研究では高齢期に抑うつの状態があると流動性・結晶性とも知能の低下がより進行すると報告されている。

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