ドクター牧田 最強の食事術

老化を進める食べ物 原因は「糖化=コゲ」にあり

発がん性が高く最も良くない

 AGEがたまりやすいのは全身のコラーゲン線維ですが、体の老化というと一番に思い出すのが皮膚でしょう。表皮・真皮・皮下組織の3層からできていて、特にAGEがたまりやすく老化しやすい場所が表皮と真皮をつくるコラーゲン線維です。ただし、表皮のタンパク質は40~50日で新陳代謝により総入れ替えされるため老化の影響は出にくいのですが、肌の奥底にある真皮や血管をつくっているコラーゲン線維は新陳代謝で入れ替わるまでに平均14~15年かかります。つまり、老化しやすい場所ということができます。眼球の水晶体を構成するクリスタリンや関節軟骨をつくるコラーゲンに至っては一生入れ替わりませんから要注意なのです。

 この恐ろしいAGEは毎日少しずつ体内の化学反応により生まれ、食べ物にも少量含まれています。その多くは腎臓によって尿と共に排出されますが、腎機能が弱っている人は特に多く残ってしまうのです。

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牧田善二

牧田善二

AGE牧田クリニック院長、医学博士、糖尿病専門医。1979年、北海道大学医学部卒業。ニューヨークのロックフェラー大学医生化学講座などで糖尿病の合併症の原因とされるAGEを研究。96年から北海道大学医学部講師、2000年から久留米大学医学部教授。03年から糖尿病をはじめとした生活習慣病および肥満治療のための「AGE牧田クリニック」を東京・銀座で開院、延べ20万人以上の患者を診ている。著書に「医者が教える食事術 最強の教科書」(ダイヤモンド社)ほか、多数。

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