そのストレスから脳を守るには、セロトニンと呼ばれる脳内物質の分泌が重要になる。セロトニンは同じく脳内物質のノルアドレナリンやドーパミンの過剰な分泌を抑える働きをしている。ノルアドレナリンが過剰だと、危険を察知し身を守る働きがあるので、怒りっぽくイライラする。ドーパミンが過剰だと、満足できないストレスがたまり、欲求が抑えられなくなる。このバランスを調整し、脳を安定した状態に導いているのがセロトニンだ。
そして、ストレスが増えるとセロトニンの分泌が減る、セロトニンが増えるとストレスが減る、というシーソーの関係にある。つまり、セロトニンの分泌を促すことは、脳に加わるストレスを減らすことになるのだ。
「セロトニンを増やすポイントは、『①太陽光を浴びる』『②リズム運動をする』『③グルーミング(スキンシップ)をする』です。リズム運動は、一定のリズムで筋肉の緊張と収縮を繰り返す運動で、ウオーキングやサイクリング、水泳などが有効です。だから朝早めに起きて、太陽光を浴びながらウオーキングをすれば一石二鳥。ただし、ウオーキングは歩くことだけに意識を集中してください。街中では店の看板などに気を取られるので公園や河原などを歩くのがいいでしょう」
病気を近づけない体のメンテナンス