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新型コロナウイルスの潜伏期間が持つ「もう一つの意味」

潜伏期間が長い点も厄介な一面
潜伏期間が長い点も厄介な一面(C)日刊ゲンダイ

 新型コロナウイルスの猛威が止まらない。

 厚生労働省が国内の感染者発生1例目を発表したのは1月16日。あれから6週間が経過したが、国内の感染者は日ごとに増え、150人を超えた(25日現在、クルーズ船乗客を除く)。

 濃厚接触は危険なことはわかるものの、感染ルートが特定できないケースが多く、対策は後手後手に回っているといわざるを得ない。都内どころか、全国で毎日のように感染者が報告されるのだから、満員電車に缶詰めになって通勤するサラリーマンは戦々恐々だ。

 厚労省のHPによれば、新型肺炎の潜伏期間は「1~12・5日(多くは5~6日)」とされる。潜伏期間が長い点も新型肺炎が厄介な一面だ。

 潜伏期間とは、病原体に感染して症状が出るまでの期間で、“他人に病原体を感染させるような感染性を持つようになるまでの期間”でもある。この言葉は、こんな恐ろしい意味も含んでいることを忘れてはいけない。

 参考までに、今年は鳴りを潜めている感があるインフルエンザは、「1~4日」で平均2日程度。

 他の感染症の潜伏期間はというと――

◇はしか…約2週間
◇おたふくかぜ…2~3週間
◇結核…半年~2年
◇淋病(男性)…2~7日
◇梅毒…1~13週間
◇エイズ…数年~数十年

 いずれも個人差はあるものの、仮に知らないうちに感染してしまったら、誰もが症状が悪化しない限り普段の生活を続けてしまう。そこに感染拡大の落とし穴があるのかもしれない。

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