遺伝子治療薬はここまで来ている

ウイルスは人類の脅威である一方医療の発展にも役立っている

「ダイヤモンド・プリンセス」号の周辺で、防護服を身に着け作業にのぞむ関係者(C)日刊ゲンダイ

 新型コロナウイルス感染症(COVID19)の騒動がますます過熱しています。デマや都市伝説のような誤った情報に振り回されたり、過度な反応をすることなく、落ち着いて対応したいものです。

 コロナウイルスそのものはもともと風邪の原因ウイルスとして知られていましたし、同じような風邪様のウイルス感染症であるインフルエンザでは、亡くなる人が日本国内で年間3000人以上(2018年)います。過去に流行したSARSやMERSはコロナウイルスの一種ですが、それぞれの死亡者数は、世界でそれぞれ774人(2002年11月~2003年7月)と858人(2012年9月~2019年11月)です。死亡者数を見ると、圧倒的にインフルエンザの方が怖いと感じるのではないでしょうか。ですから、新型コロナウイルスに対して過度に反応しすぎることなく、落ち着いて自分の身を守る対策を実践することが重要なのです。

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神崎浩孝

神崎浩孝

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

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