ストレスによる「不眠」も心臓にダメージを与えます。睡眠時は交感神経の活動が低下して副交感神経が優位になり、心臓も“休息”できるのですが、睡眠不足の状態になると、交感神経が優位になっている時間が長くなります。ストレスを受けた時と同じくアドレナリンが大量に分泌され、心臓のダメージが増えてしまうのです。
また、ストレスや睡眠不足によって「過食」を招いてしまうと、肥満、高血糖、高脂血症につながります。これらはすべて代表的な心臓疾患のリスク因子です。ストレス、睡眠不足、過食と深いつながりがある燃え尽き症候群が心臓疾患リスクをアップさせるのもうなずけます。
燃え尽き症候群は、真面目で責任感の強い努力家タイプの人に起こりやすい傾向があるといわれています。ほかの研究でも心臓疾患は何事も徹底的にやらないと気が済まない性格の人がかかりやすいという報告があり、やはりリンクしているといえるでしょう。
上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」