独白 愉快な“病人”たち

すぐに余命を考えました…松崎悦子さんが語る印環細胞がん

夫の松崎好孝さんと(C)日刊ゲンダイ
術後4カ月でステージに復帰

 一番問題だったのが食事です。手術で食道と小腸をつなげたので、小腸が胃の代わりをするまでの1~2カ月はとてもつらかった。

 初めての食事は重湯なんですけれど、それですら体が受け付けない。朝食後はいつも気持ち悪くて、午後に少し良くなるとリハビリ……という入院生活でした。

 3週間ほどで退院した後も食事は相変わらず大変で、わずかな添加物で具合が悪くなってしまう。それで娘がだしから手作りして食事を用意してくれました。

 そんな私を一気に元気にしてくれたのは、娘と2人で行った3週間のハワイ旅行でした。ハワイは年に2~3回行くほど大好きな場所です。術後まだ3カ月だったので迷いましたが、幸い、抗がん剤治療は必要なかったので思い切って行ってきました。最初は不安でしたけれど、あの景色とあの空気の中で毎日散歩していたら、すっごく元気になったんです。

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