放っておくと命に関わることも…鼠径ヘルニア最新手術事情

放置しておくと腸閉塞や腹膜炎を起こし…(C)日刊ゲンダイ

 鼠径ヘルニアとは、いわゆる脱腸のこと。足の付け根の辺り(鼠径部)で筋膜が薄くなっている部分から、腸などの内臓が腹腔外に飛び出してしまった状態をいう。人に見せたくない場所の疾患だけに、恥ずかしさもあってなかなか病院を受診しない人が多い。

「歩くことも困難なほど鼠径部が膨らんで、どうしてここまで放っておいたのかと思う患者さんもおられます。しかも、手術となると長期間、仕事を休まなければいけないと思い込んでいて、それも病院を敬遠する理由になっています。しかし、それは思い込みに過ぎません。鼠径ヘルニアの手術は日帰りでも可能です。だから鼠径部が膨らんできたら、ためらわずに外科を受診することです」

 こう言うのは、「東京デイサージェリークリニック」(東京・日本橋)の柳健院長だ。東京駅に至近の同院では、「オンステップ法」という新たな鼠径ヘルニアの手術法を取り入れているという。

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