実際には、無症状感染者を100%発見することはできない。ただし、できる限り隔離するに越したことはない。現在行われている対策の柱でもある。
「ただし誰が感染者か特定できない場合は、互いにできるだけ近づかない、接触しないことです。新型コロナは飛沫感染と接触感染で広まるといわれていますから、学校の閉鎖や在宅勤務の推進は、有効な施策といえます。特定地域の人の移動を制限することも有効です。感染地域から感染者が出ることを制限できれば、他の地域への拡大を減らせます。武漢、大邱、イタリア北部などで取られている施策ですが、日本では行われていません」
新型コロナに合わせた感染症数理モデルを作り、微分方程式をコンピューターで数字的に解くと、感染した人口がどんなパターンで再生産されていくかが分かるという。あるいは、現在の感染状況と照らし合わせて、感染者の隔離や学校の閉鎖の効果がどのくらいであったかを、計算することができる。
緊急企画 新型コロナを正しく恐れる