毎日大さじ1杯!腸活みそ料理

ブロッコリーの簡単みそポタージュ 腸を元気にし免疫力UP

食物繊維が豊富な一品
食物繊維が豊富な一品(提供写真)

 いま、「MISO」が世界から大きな注目を浴びています。日本のみその輸出量が7年連続で伸びています。

 世界遺産である和食、そして細菌を含む食品(プロバイオティクス)への認知度の高まりとともに日本のみその評価が高まっています。

 私自身、子ども時代から医者になるまでずっと体に不調を抱えており、薬を手放せない日々を過ごしていました。しかし、食を見直すことで健康を手に入れることができました。そんな私の人生を大きく変えた「食」の中心にあったのがみそでした。

 以来、私は「食と健康」を最重要視し、医者兼料理家として生きるべくニューヨークの料理専門学校で学び、料理家としての資格を取得しました。その後ミシュラン星付きレストラン、精進料理店などで働いてきました。現在は「みそドクター」として活動しています。

 そんな私が健康であるためにおすすめするのが「毎日大さじ1杯のみそを食べる」です。

 さて、新型コロナウイルスのニュースが報道され、みなさん不安な日々を過ごしておられるでしょう。こんなときほど、心も体も管理が必要です。そのために欠かせないのがみそです。

高血圧にも効果大の食材
高血圧にも効果大の食材(提供写真)

 近年、「腸活」という言葉をよく聞くようになりました。「腸活」とは腸内環境を整えると、さまざまな病気の予防や改善につながるという考え方です。ウイルス騒動で「免疫力」も注目されていますが、腸活は免疫力とも極めて深いつながりがあります。

 免疫機能の70%をつかさどるといわれるのが腸です。また糖尿病、動脈硬化、アトピーや花粉症などのアレルギー症状、鬱、肥満なども腸と関連があるという医学的報告もあります。ウイルス騒動の現在、免疫力を高めるためにも、ぜひみそを摂取して腸活を心がけてみませんか。

 暴飲暴食が続いたり、ストレスが過剰になったりすると腸内細菌や自律神経のバランスが乱れ、免疫機能が正常に働けなくなります。自律神経には交感神経と副交感神経がありますが、副交感神経は体を回復させる神経で、内臓の機能を高め、免疫機能を正常にする作用があります。

 免疫力を高めるには良質なタンパク質、ビタミン、ミネラルが必要です。みそは必須アミノ酸やビタミンB、E、K、亜鉛やマグネシウムなどのミネラルなどが豊富です。 さらに腸内細菌のバランスを整える食物繊維や麹菌、酵母、乳酸菌などの善玉菌もたくさん含まれています。副交感神経の活性化にもみそは有効です。

 1回目の今回は春の腸活にぴったりな「ブロッコリーの簡単みそポタージュ」をご紹介します。時短のために冷凍野菜を使ってもOKです!

《材料》(2人分)
・ブロッコリー 大2分の1個(100グラム)
・ホウレンソウ 1束(50グラム)
・タマネギ 中2分の1個(50グラム)
・水 200ミリリットル
・豆乳または牛乳 100ミリリットル
・みそ 大さじ1
・ナツメグパウダー(なくても可) 小さじ4分の1

《作り方》
(1)…ホウレンソウはさっと茹でて水気を切り5センチほどの長さに切っておく。
(2)…ブロッコリーは小房に分け茹でておく。
(3)…鍋に水と薄くスライスしたタマネギを入れて中火にかけ、タマネギが軟らかくなるまで煮る。
(4)…ミキサーに①のホウレンソウと②のブロッコリー、みそ、ナツメグパウダーを加えて滑らかになるまでよく混ぜる。
(5)…鍋に④を戻し、豆乳または牛乳を加えてひと煮立ちさせたら出来上がり。

関由佳

関由佳

専門は内科、予防医学。2013年ニューヨークの料理専門学校(Natural Gourmet Institute)で資格取得。著書に「毎日食べたい!腸活みそレシピ」ほか

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