遺伝子治療薬はここまで来ている

PCRだけではない 遺伝子はさまざまな検査に応用されている

写真はイメージ

 新型コロナウイルスの騒ぎでよく耳にするようになった「PCR検査」は、遺伝子検査の一種です。PCR法という特定の遺伝子を増幅する方法で、微量な遺伝子でも検出できる技術であることから、ウイルスのような微量なものでも検出できるというものです。

 このように遺伝子は治療薬だけでなく、検査にも使われるようになっています。一般的に、「治療法」の開発と「検査法」の開発は、初期の研究段階では同時に行います。というのも、病気の原因遺伝子がわかれば、それに対する薬(分子標的薬と呼ばれます)と検査法を同時に開発できる可能性があるからです。結果的に、原因遺伝子を見つけることは、その後の治療法にも検査法にもつながるということです。

 たとえば、治療法(治療薬)の開発が難しい場合でも、検査法だけは完成するというケースもありますし、病気の原因となる遺伝子だけでなく、薬の効き目に関連した遺伝子が発見される場合もあります。

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神崎浩孝

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

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