独白 愉快な“病人”たち

「無傷で残してもらえた」渡辺美奈代さん卵巣のう腫を語る

渡辺美奈代さん(C)日刊ゲンダイ

 もしワンちゃんの避妊手術をしなかったら、主人の背中のしこりはあのままだったでしょうし、私の卵巣の経過観察にも思いが及ばず、激しい症状が出るまで放置していたと思います。すべてはワンちゃんが来てくれたおかげで連鎖したこと。神様の“お使い”のような気がしています。

■かつては検査から逃げ回っていた

 この卵巣のう腫の手術以降、いろいろな検査を受けるようになりました。乳がんはもちろんですし、大腸や胃カメラには今や母と夫と3人で行っています。それまでは病院自体が好きではなく、検査から逃げ回っていたんです。周りに勧められても、特に大腸検査なんて「元アイドルだからそんなことできない」と言って回避していました(笑い)。

 卵巣のう腫に関しては、女性なら18歳でも発症すると聞きました。何しろ症状がないのが特徴なので検診が大切なのだと、婦人科の先生もおっしゃられています。ですから、「何かのお役に立てるなら」とSNSで病気を公表しました。すると、「美奈代さんが手術したと知って検診に行ってきました」とか「今まで勇気が出なかったけど私も行きます」という声があって、とてもうれしかった。公表してよかったと思っています。

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