Aさんは早めに布団に入ってまた考えます。
「ただ無駄な一日だったな。今日は何か良いことあったかな? そうか、抗がん剤を打たなかったからムカムカしないな。明日は公園に木を植えるのを監督する仕事だ。抗がん剤の副作用なしで立っていられるから楽だな。いつまで生きられるか分からないが、植えた木が大きくなるのが楽しみだ」
がん治療を受けている患者さんは、少なからずAさんのように複雑な気持ちを抱えながら日々を暮らしているように思うのです。
猫のタマちゃんは、部屋の隅の箱の中で目をつむって動きません。
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がんと向き合い生きていく