高齢ドライバーの事故対策は認知症に加え緑内障チェックも

高齢者の事故は珍しくないが…(2019年6月に福岡で起きた高齢者多重事故)/(C)共同通信社

 失明までいかなくても、視野が欠けると生活の質が著しく低下する。

■信号や歩行者が見えなくなる

 地方では公共交通機関が充実していないことから、運転をやめたくてもやめられない高齢ドライバーが珍しくない。

 緑内障で視野が欠けると、視界にぼんやりとしか見えない部分が出てきて、病気の進行とともにその数が増える。運転中に信号や横断歩道を渡る人が見えない――となるのだ。

「進行した場合、見えているのは見ようとしている真ん中だけ。しかし、かなり進行しても緑内障は中心一点は見えているので、そこさえ見えれば視力は良い、となる」

 つまり、視力検査では緑内障の“見えにくさ”は表れにくい。右目も左目もかなり見えないところがあり、両目で見ても見えないところがあるのに、中心は見えているので視力は1・5……ということもあるのだ。

2 / 4 ページ

関連記事