高齢ドライバーの事故対策は認知症に加え緑内障チェックも

高齢者の事故は珍しくないが…(2019年6月に福岡で起きた高齢者多重事故)/(C)共同通信社

「緑内障になったからといってただちに日常生活に困ることもないし、安全運転も可能です。少し進行しても医師の指導の下に注意すれば、安全に運転できている人も多くいます。しかし怖いのは、自分に視野異常があるとは知らずにいること。緑内障で周囲がほとんど見えていないが、視力は悪くないので免許の切り替えが通って、運転をしていた患者さんに運転を禁止した例もあります」

 老親がまだ運転をしているようなら、認知機能に加えて、緑内障の有無や進行具合もチェックすべきだ。

 緑内障の治療は点眼薬、レーザー、手術とあるが、ほとんどの人が点眼薬を続ければよい。治らない病気ではあるが、緑内障だからといって全員が失明するわけではない。早期治療によって進行を早く抑えられれば失う機能が少ない。

 また、進行してしまい見つかったとしても、その時期に適切な治療を眼科で開始し、続けられれば視機能を維持できる。

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