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新型コロナ感染拡大でメンタル不安に…どう対策すればいい

閑散としたニューヨーク5番街
閑散としたニューヨーク5番街(C)ロイター

 アメリカの新型コロナウイルスの感染は急カーブを描いて増加。感染のピークは5月上旬、終息は早くても7~8月といわれているものの、先がまったく見通せない不安は広がるばかりです。

 特にニューヨークでは3月16日(月)からすべての公立校が休校に入り、飲食店や映画館、スポーツジム、ショッピングモールなどの商業施設も営業停止。ソーシャル・ディスタンシング(Social Distancing=社会的距離戦略)により、人と人の接触を減らすことが目的ですが、家にこもるニューヨーカーの間には感染に対する恐れはもちろん、経済的な面での今後への不安、さらに人によっては孤独というメンタルヘルスに関する大きなリスクが生まれています。

 そんな中で心の健康をどうやって保てばいいのかが大きな課題となりつつあります。

 オンラインニュースメディアのアクシオスが調査機関イプソスと共同で行った調査結果では、コロナウイルスの流行によって精神的な安定が損なわれたという人は3割近くに上っています。ところがこれは状況が急激に悪化する以前の調査ということで、今後この数値はもっと上がっていくと懸念されています。

 ではこの状況下でどうメンタルを守ればいいのか?

 多くの専門家のアドバイスからいくつか紹介すると、まず体のケア。よく眠り、食べ、水分をたっぷり取り、エクササイズすることが明晰な思考につながるためです。

 次に、多くの不安をかき立てるメディア報道から距離を置く。こうしたニュースから受けるストレスや心配は、ウイルスのように人から人へ伝染するので注意が必要とのこと。

 さらに、一人暮らしの人は孤独にならないようオンラインのチャットで人と接触する。独居のお年寄りが身近にいる場合は頻繁に連絡を取る。人を助けることも自分の心の健康につながるそうです。

 また、すでに精神疾患があり、この時期に通院が難しい人には、オンラインによるセラピーセッションをうまく利用することなどが勧められています。

シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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