人生100年時代の歩き方

眠気、せん妄、失神…意識障害を起こす持病の薬はこれだ

事故当時、現場を調べる群馬県警の捜査員(C)共同通信社

 社会医療診療行為別統計によると、40~64歳は「1~2種類」の服薬が46・6%で、「7種類以上」が10%だが、年齢が上がるにつれて服薬する種類が増加。75歳以上は「1~2種類」が34・1%に減る一方、「7種類以上」が24・8%に増えている。

 では、意識障害のリスクは、どんな病気の薬にあるのか。医薬情報研究所エス・アイ・シーの医薬情報部門責任者で薬剤師の堀美智子氏が言う。

「たとえば糖尿病の薬は低血糖による意識障害を起こすリスクがあって、中でもSU薬とインスリン製剤はその危険性が高い。抗不安薬や睡眠薬もそうで、中でも長時間作用型ベンゾジアゼピン系と呼ばれるタイプは服薬直後に一過性のせん妄が見られたり、薬効が持続して日中の眠気を誘発しやすい。パーキンソン病の薬では、突発性睡眠といって、突然意識を失うような副作用が知られています」

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