緊急企画 新型コロナを正しく恐れる

NYがガイドライン 新型コロナ流行で“大人の夜”の過ごし方

ニューヨーク市が公開した「Sex and Coronavirus Disease 2019(COVID-19)」

 新型コロナの感染拡大で、自宅で過ごす時間が増えた、という大人は多いだろう。仕事も帰宅帰りの居酒屋での楽しみも奪われ、腐っている人もいるかもしれない。しかし悪いことばかりではない。体力が有り余っている若い人は、これを機会に子作りに励み、来年はちょっとした「コロナベビーブーム」が到来するかもしれない。

 そんな折、感染の激震地である米ニューヨーク市の保健局が、21日に「コロナ流行下のセックスに関するガイドライン」を公開した。「Sex and Coronavirus Disease 2019(COVID-19)」(セックスと新型コロナウイルス感染症)と題した文書がそれだ。

 ガイドラインには、どんな相手とならセックスしてもいいかが簡潔にまとめられている。

 第一のお勧めは自分自身。「あなた自身が最も安全なセックス・パートナー」であり、「マスターベーションは感染を拡大しない」というわけだ。始める前に手(と道具)を石鹸で20秒以上洗えというアドバイスも書かれている。

 その次に安全な相手は、妻(夫)や恋人など、限定した相手。それ以外の相手との接触は、できる限り避けるべきとしている。

 ここまでは常識的な範囲だが、ガイドラインはさらに踏み込んで、「sexting」などITの利用を勧めている。長浜バイオ大学(医療情報学)の永田宏教授が言う。

「これはつまりスマホなどで映像を送り合う、テレフォン・セックスのことです。今回の新型コロナウイルス感染症の流行で、スマホやパソコンを使った遠隔診療の導入に拍車がかかっていますが、米国ではとうとう夜の営みにもその波がきたということでしょうか」

 確かにこれなら濃厚接触による感染の心配はない。ただしチャットルーム(日本ならネットカフェなど)を利用する場合は、キーボードやマウスをよく消毒する必要がある。

「誰が触ったか分からないものは、常に感染源になり得ると思ったほうがいいでしょう」(永田教授)

 実際、大分市では病院で医療関係者が使うタブレッドが感染源と疑われるクラスターが起きている。

 またガイドラインには「rimming」(性器を舐め合う行為)に注意するように書かれている。コロナウイルスが性器から感染することはないとされているが、性交渉の最中に、顔に付着したウイルスが口から入ってくるからだ。やはり手と顔を洗ってからにするべきだろう。

 以上のアドバイスを守っていれば、セックスを介した感染リスクを下げることができるはずだというのだが、どうだろうか。

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