独白 愉快な“病人”たち

放送作家・寺坂直毅氏「左耳下腺腫瘍」手術を即決した理由

寺坂直毅さん(C)日刊ゲンダイ

 迷うことなく手術を選び、入院は8月に決定。関係各所にお許しをもらい、1週間の入院生活に入りました。

 猛暑厳しき折、僕は順天堂医院の高層階で、ある意味優雅な1週間を過ごしました。じつは僕はイビキがすごいものですから、ほかの患者さんに気兼ねなく眠れるようにと個室にしたんです(笑い)。1泊3万円は痛い出費でしたが、後から知り合いの看護師さんに「一日は長いし、入院中のメンタルはとても大事」と言われ、選択は正解だったと確信しました。

 手術は全身麻酔で、麻酔科の先生に「いつもラジオ聞いてますよ」と言われて恐縮していたら、いきなり「寺坂さん!」と起こされました。その間にすべてが終わっていたんです。

 今ももみあげに沿って縦に5~6センチの傷痕が残っています。術後2~3日間は傷の脇にドレーンというゴム管が刺さっていて、流れだす体液をためる箱がぶら下がっていました。お見舞いに来てくれた姉はドン引きしていましたね。

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