緊急企画 新型コロナを正しく恐れる

学校にマスク持参の科学的根拠は? “手作り”で防げるのか

登校には「マスク」が必須

「むしろ、マスクをすることで安心して、その表面を触り、そこに付着したウイルスを吸い込む方がよほど怖いのです」

 問題は飛沫感染やエアロゾル感染ばかりを気にしていて、接触感染を軽く考えることだ。

「ある学校の登校日では、体育館の床に生徒を間隔をあけて座らせていました。飛沫感染を恐れてのことでしょうが、いくら床をきれいにしても、その場で生徒や教師の口からはウイルスを含んだ飛沫、唾液が飛んでくる。床に落ちたウイルスに接触感染するという視点がまったく抜け落ちていて心配になりました」

 もし飛沫感染やエアロゾル感染によるリスクが高いのなら、すでに満員の通勤電車で感染爆発が起きているはず。それがないのは、感染の多くが接触感染によるものということではないか。

「私は、枝豆やポテトフライなどを直接手で触れるのをやめるとか、教科書やノートは貸し借りしないとか、食事の直前やトイレの後は念入りに手洗いをするということを徹底させることで、体内に入るウイルス量を減らすことの方が大事だと考えます。マスクをしなければ学習の機会を奪われかねないような雰囲気をつくってはいけません」

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