コロナ対策“不要不急の外出自粛”で高齢者の健康が蝕まれる

「外に出るな」と言いますが…/(C)日刊ゲンダイ

 高齢者が体を動かさなくなると、骨や筋肉が衰えるだけではない。脂肪が増え体重も増加する。血糖値は乱れ、血圧も高くなる。加齢で弱った心臓への影響もある。

「世界52カ国2万9000人以上が参加した『INTERHEART研究』ではウオーキングやヨガなど軽度の運動をする人は13%、昼間のガーデニングなど適度の運動をする人は24%、心臓発作のリスクが低いと報告しています。逆に言えば、普段こうした運動をしている人がしなくなると、そのぶん心臓に負担がかかるということです」

 外出が減り、足を動かさないでテレビを長時間見続ける生活が定着すると、静脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)で亡くなるリスクが高くなる。5時間以上では2.5倍に上るという。脚などにできた深部静脈血栓が血流に乗り、肺の血管を詰まらせて胸痛や呼吸不全を起こすからだ。

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