緊急企画 新型コロナを正しく恐れる

「コロナ流行の元凶は無症状感染者」説が浮上…数々の警告が

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 それを裏付ける研究成果をシンガポールの研究グループが2日に米国CDC(疾病対策センター)発行の報告書に発表している。シンガポールで発生した新型コロナウイルスの感染例について感染経路を詳しく検証したところ、7つの集団感染で自覚症状がない人からほかの人に感染したとみられる例が見つかったという。

「興味深いのは、報告された例のなかには歌の教室で感染が広がったケースが複数あり、研究チームは声を張り上げた際に出た飛沫に含まれるウイルスにより、感染した可能性があるとしている点です。空気感染ではないものの、エアロゾル感染が現実に起きている可能性があるのではないでしょうか」(林院長=以下同)

 エアロゾル感染とは、空気中でウイルスと液滴が混じって形成され、吸入すると感染が生じる状態のことを言う。

 2月上旬の中国・上海市政府の新型コロナに関する会見で言及されたが、翌日の中国疾病対策予防センターの会見で否定された。しかし、これほど無症状感染者による感染拡大の報告が増え、感染のハッキリした状況がわからない以上、エアロゾル感染についての可能性も検討してもいいのではないか。

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