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新型コロナウイルス対策に使える 症状別「漢方薬」リスト

(C)日刊ゲンダイ

 新型コロナウイルスの治療薬をめぐって、議論に上がるのは西洋医学によるものばかりだが、まだ治療薬として確立したものはない。一方、日本ではさほど注目されていないが、中国のコロナ治療で東洋医学(漢方薬)が一定の効果を認められている。

 東洋医学では新型コロナウイルスに対してどのように考えているのか。日本中医学会の評議員兼松浦薬業講師を務める「中醫堂」の関口善太氏に聞いた。

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「東洋医学の考え方では人体を傷害するもののひとつに病邪(病の邪気)というものがあります。この病邪に対抗して、人体の防御に関わるものを正気といいます。コロナウイルスなどの発病は、邪気と正気の攻防の結果、邪気が正気に勝ったときに起こるのです。今回、プロ野球選手をはじめとして若い体力のあるアスリートでも感染していることから、このウイルスは相当強力な邪気で、感染初期は、正気の増強(免疫の強化)を考えるのではなく、まず邪気の除去を優先しなければならないと考えます」

 東洋医学では、邪気は「傷寒病」と「温病」に分けられる。

 前者は、初期に寒けを強く感じる感冒やウイルス性疾患を総称したもの。

 後者は、熱毒性の強い感冒やウイルス性疾患を総称したもので、高熱が出るのが特徴だ。

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