進化する糖尿病治療法

運動嫌いが運動せずに活動量を増やす…グッズを使ってみる

写真はイメージ(C)PIXTA

 緊急事態宣言が出されたこともあり、極力自宅から出ないで過ごされている方も多いことでしょう。ぜひそうしていてほしいところですが、ようやく運動習慣が身に付いてきた方が、しばらくしないでいることで、「運動しないことが普通の毎日」に戻ってしまうのも心配です。先日、たまたま通りかかった店で自宅でも簡単にできる運動グッズを見つけたので、ある高齢の患者さんにお渡ししたところ、大変喜んでもらえました。

 別の患者さんからは、「こういうものがあるとは知りませんでした。実際に使ってみたら、案外楽しく使えることが分かりました。むしろテレビを見ながらできるので、私に向いているかもしれません。ほかにも、自分に合っているものを選んでみようという意欲が湧いてきました。外出自粛が解けたら、店に探しにいってみるつもりです」という意見もいただきました。

「食わず嫌い」ではないですが、「もともと運動嫌い」という人ほど運動するのに腰が重い傾向があります。嫌なことに時間を費やすのは、気が向きませんよね。その気持ちは私にも理解できます。ところが、始めてみたら意外にも続けられた、という人もいるんですよ。

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坂本昌也

坂本昌也

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

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