「死ぬまで元気」を目指す

痩せより小太りの方が長生きする カロリーの高い食事を

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「肥満はさまざまな生活習慣病のリスクを上げる」と長らく言われ続けてきた。ダイエットを実行に移せるかは別にして、「太ることは悪だ」という認識が染みついている。しかし、65歳を過ぎたら、この考えを改めた方がいい。

「肥満と痩せを評価する指標にBMI(体重キロ÷身長メートルの2乗)があります。若年者でのBMIと生命予後との関連における検討では、BMI25以上の肥満と、BMI18・5未満の痩せは、ともに死亡率を上昇させます。けれども65歳以上の高齢者になると、この関連は薄くなります」(国際医療福祉大学熱海病院検査部・〆谷直人部長=以下同) 

 80歳以上では、BMIが増加、つまり太っていても、死亡率は増加しない。むしろ、BMI25~30といった“ちょっと小太り”の人が、一番死亡率が低い。

「一方、痩せている人では、がんや呼吸器、心疾患の死亡率が高くなります。特にがん細胞はエネルギーを消費するので、栄養状態が悪く痩せている人は、早く体力が奪われてしまう。がんへの抵抗力は、小太りの人の方があるのです」

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