新型コロナ緊急事態宣言下 3つのメンタルリスクと解決法

外出の機会や日課を決める(写真はイメージ)/(C)PIXTA

 運動不足も心配です。電車通勤の人の場合、駅までの歩行、階段昇降、会社までの歩行と、日々の生活に運動の要素が含まれていました。これが一切なくなります。すると、適度な身体疲労が得られません。本来、「健全な睡眠は、健康な疲労あってこそ」のはずです。在宅勤務中は肉体疲労が少なすぎて、睡眠は浅くなります。

 人と会う機会の減少も心配です。ヒトは集団行動する動物。日中は家族以外との少し緊張した関係も必要です。普段、職場でかなりの対人ストレスにさらされていたのに、緊急事態宣言後は、逆に対人ストレスが過少になります。ストレス過少もまた、ストレス過剰に劣らぬほど、心の健康を損ないます。心も体もいたわるだけでは弱くなる一方であり、少しでいいから、常に鍛え続けることが必要です。しかし、朝から晩まで家にいると、「ピリッと緊張する」瞬間がまったくありません。対人刺激のない生活は、心を弱くさせてしまいます。

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