「死ぬまで元気」を目指す

何歳になっても楽に歩くために膝をしっかりと動かす体操を

太もも、膝、つま先が一直線になるようにする(C)日刊ゲンダイ

「アメリカでは病院で治療を受けると、ちょっとした処置でも、日本とは比べものにならないほどの高額なお金がかかります。だから、アメリカ人は病院にかかる前の段階で『自分で自分の体を整えよう』とする意識が高いように思います」

 こう話すのは、アメリカで6年間スポーツ医療を学び、医療国家資格であるアスレチックトレーナーを取得後、国内の医療機関などで運動療法を指導している三田貴史さん。

 アメリカの高齢者は寝たきりにならないよう、QOL(生活の質)とADL(日常生活動作)を上げる努力を日々怠らないという。私たちも見習いたい。

 そこで、今回は何歳になっても楽に歩くために必要な足づくりのポイントを教えてもらった。

体が左右に傾いたりしないように注意(C)日刊ゲンダイ

 イスに座り、写真①のように片足を上げる。この時、太もも、膝、つま先が一直線になるようにする。つま先はやや外側に向ける。

「腰や背中がグラグラ動いたり、体が左右に傾いたりしないように注意。背中は多少丸まっても構いません(写真②)」(三田さん=以下同)

 上げたまま1秒キープし、ゆっくりと下ろす。同じ側の足の上げ下ろしを連続で10回。片方の足も同じようにする。

「この体操の目的は膝をしっかりと動かすこと。だから、足の高さにはこだわらなくていい。太もも、膝、つま先が一直線の状態で上げられるところまでで構いません」

 足を上げる時に背中が大きく反ってしまうのは、反動で足を動かしている証拠。これを繰り返すと、腰の筋肉の緊張につながり、腰痛を引き起こしかねない。上げ下げともにゆっくりとやると、反動を使わないので、背中が反らない。

 片足10回ずつ1日3セットが目安。つらければ5回からでもOKだが、1日3セットはやろう。

「回数よりもセット数が大事です。また、運動中は呼吸を止めないようにしてください」

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