乳がんの治療では、手術の前に抗がん剤で腫瘍を小さくしてから切除する方法があるほか、食道がんや子宮頚がんでは放射線と同時に抗がん剤を併用することも。どのタイミングであれ、抗がん剤を使用していたとすれば、白血球の低下リスクは低くありません。
放射線も抗がん剤も、通院で治療できます。感染拡大の中、免疫力が低い状態で通院すると、感染リスクは高まるでしょう。しかし、がん治療とは無関係に感染した可能性もあり、個人的にはそのシナリオを最も考えます。繰り返しになりますが、詳しい経過が分からず、断言できないことはご承知ください。
がん研有明病院では、手術を8割減らすと報じられました。今後、全国で手術の延期が相次ぎます。治療法は今まで以上にしっかり吟味し、その治療で免疫力がどうなるか。主治医に確認しておくことが大切です。
Dr.中川 がんサバイバーの知恵