緊急企画 新型コロナを正しく恐れる

コロナ感染の新たな予兆か 全身に水疱瘡やしもやけ症状が

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 Dダイマーとは血管の中で血液が固まって血栓ができると、そこから発生する物質のこと。静脈血栓塞栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)やDICなどで増加することが知られている。

 血栓ができるのは重症の患者だけに限らない。

「イタリアやベルギー、クウェートなどから、病状とは無関係に新型コロナウイルス感染症の患者に水疱瘡やしもやけのような皮膚症状が表れていることが報告されています。血管の炎症による血栓がもたらしたもの、とみられています。これは臭覚や味覚の喪失に続く新たな予兆・痕跡として注目されています」

 血栓はウイルスの体内侵入に対する過度な免疫反応が引き起こす炎症が原因なのか? 新型コロナウイルス特有の新たな仕組みなのか? あるいは新型コロナウイルスと構造が似ているとされる、HIVウイルスと同じで血液凝固因子の増加や抗血液凝固因子の減少が関係するのか、ハッキリしない。また、新型コロナウイルス感染症の治療に抗血栓薬を使うことについても逆にウイルスの細胞への感染を早めることになるのでは、との意見もあり、いまは明確になっていないという。

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