歯周病の怖さは、口臭や歯肉の破壊、歯槽骨まで溶かすだけではない。さまざまな病気も誘発させることにあるという。
例えば、①肺炎②心臓病③糖尿病④骨粗しょう症⑤早産⑥バージャー病(手足末端の血管が詰まり、炎症を起こして皮膚に痛みや潰瘍を起こす)などの病気と、歯周病との関係が強く疑われているからだ。
動脈硬化症や大動脈瘤罹患者の細胞を検査すると、数多くの歯周病関連菌(Pg菌=ポルフィロモナス・ジンジバリス)が検出されている。
身近な例をもうひとつ挙げれば、歯の治療で第3の治療法といわれる「インプラント」に付着する歯周病原菌だ。これは、最近問題視されてきた。 顎の骨の中で、歯のない部位にインプラントを埋め込み、そこに土台(アバットメント)と、上部構造といわれる上物をつけるのがインプラントの典型的な治療である。