新型コロナには睡眠で勝つ 長引く外出自粛で心の不調続出

質の高い睡眠が大事

■「貧乏揺すり」で運動不足を改善

 さらに、睡眠不足はウイルスを無力化する抗体をできにくくする。ワクチンを接種した後の抗体産生量を調べた研究では、「接種した夜にしっかり睡眠をとった人は、徹夜して睡眠不足だった人に比べて4週間後の抗体が約2倍多かった」と報告されている。睡眠不足だと、作られる抗体が半分になってしまうのだ。

 睡眠を整えれば、メンタル不調が改善し、感染症リスクも抑えられる。対策の基本は、テレワークでも普段と同じ時間に起床して、仕事を始める時間も一定にする。生活リズムを安定させることが質の高い睡眠の土台になる。

「運動不足を解消して適度な疲労を感じることも睡眠の質を高めます。都心に通勤している会社員は、1日の平均歩数が9000歩というデータがあります。それがテレワークになると約2700歩と3分の1以下に減ってしまいます。運動不足の解消には下半身の血流をよくすることが重要なので、自宅でできるスクワットがおすすめです。また、意識的に『貧乏ゆすり』をするのも効果的です。下半身の血流をよくしたり、セロトニンの分泌を促してイライラを抑えるなど、ウオーキングと同じような効果があります」

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