進化する糖尿病治療法

在宅勤務でも体重と血糖コントロールが良好な人の共通点

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 患者さんを診ていて、外出自粛や在宅勤務で活動量が減少傾向にある今の状況で、思ったほど血糖コントロールが悪くなっていない人がいます。お話を伺うと、共通点として「犬の散歩」などストレスの少ない運動の実践がありました。

 糖尿病歴3年になる埼玉県在住の50代の男性は、3月末から在宅勤務が主とのこと。とくに意識して運動に励んでいるわけではないのに、体重も変動なく、血糖コントロールも良好です。

 ただ、朝晩、犬の散歩をしているとのこと。大型犬なので、朝晩それぞれ30~60分、距離にして2~4キロほど歩いているそうです。在宅勤務になる前は、別のご家族が散歩を担当。この男性自身はデスクワークが中心で、特に運動習慣がないので、「通勤していた時よりも、今の方が歩数は多いかもしれない」と言います。

 人が比較的少ない早朝や夕食時を狙っての犬の散歩はことのほか楽しく、「早朝は空気がおいしい。また、長年住んでいるのに、会社と家の往復だけでは気づいていなかった小道や、花が咲いている場所を見つけるなどして新鮮。従来の勤務スタイルに戻っても、晩はともかく、朝だけは自分が犬の散歩を担当しようかな、と思った」と男性。これを機に、犬の散歩という運動習慣が身につけばいいな、と感じました。

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坂本昌也

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

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