「死ぬまで元気」を目指す

楽に体を動かす肩回し体操は肩甲骨を寄せるのがポイント

(C)日刊ゲンダイ

「80歳でも90歳でも、自分の足で元気に歩き回って、やりたいことをやれる。そんな世の中になってほしいんです」と話すのは、米国の医療国家資格であるアスレチックトレーナーとして活躍する三田貴史さん。現在は、マンツーマンのパーソナルトレーニングを行うほか、スポーツジムでの運動指導や整形外科でのリハビリ指導を行っている。

「整形外科の前に勤めていたクリニックでは、担当する患者さんの平均年齢が85歳なんてこともありました。アスレチックトレーナーの知識と経験を若い世代のために使う人は多くても、お年寄りのために使う人はまだそんなにいない。それなら僕が、と思っています」(三田さん=以下同)

 三田さんによれば、ピンピンコロリを実現させるには、自分の体を思い通りに操作することが必要だという。

「加齢と共に人間の肉体は老いていく。でも普段から体を動かすことで、老いのペースを落とすことができると思います。そこで大事なのが、体の各部位を満遍なく動かすということ。何歳から始めても遅くはありません」

 その第1弾として、肩回りを動かす体操を教えてもらった。これは、普段の生活で動きが鈍くなりがちな肩甲骨やその周りの筋肉を鍛えるのに有効な体操だ。

①椅子に座っても立ったままでもOK。手を真横に地面に対して水平になるように広げ、肘から上を90度に曲げる。

②そのまま手を上に伸ばしていく(写真A)。手の甲を合わせるように、上に引っ張られているイメージで。

③手を下ろすときに腕を後ろ側にぐっと引き、肩甲骨をしっかりと寄せる(写真B)。肩がすくまないように注意。体操中は呼吸を止めないようにする。目標は10回×3セット。

 やった後で強い疲労感や筋肉痛を感じる場合は、体操の回数を7回×3セットのように減らす。また、肩や腕、指先にしびれるような痛みが走ったら中止すること。

「一度に3セットやらなくても、朝1回、昼1回、夜1回というように分割してもいい。気が付いたときにやればOKです。五十肩、六十肩の予防になりますし、肩こり解消にも効きます」

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